森林公園駅
東武東上線森林公園駅(比企郡滑川町)は、昭和46年にオープンした駅です。
森林公園駅を始発・終着とする列車が多く設定されているほか、東京地下鉄(東京メトロ)有楽町線・副都心線、東急東横線、みなとみらい線直通列車も乗り入れ、渋谷、新木場、元町・中華街方面へのアクセスなど通勤・通学・お出かけにも便利な駅です。また、国営武蔵丘陵森林公園を観光するお客様が利用する駅としても有名です。
森林公園駅では、19名の駅職員がお客様をお迎えしています。
今回は、駅長の槌谷(づちや)靖之さんに、おもてなしの取組などについてお話を伺いました。
Q 駅を利用するお客様の特徴など教えてください。
A 森林公園駅の1日の乗降客は約1万4千人です。平日は通勤・通学のお客様に多くご利用いただいています。また、地元の立正大学の学生の方も数多く利用していただいています。
土日はやはり森林公園に行かれるお客様が多いですね。駅から森林公園までは約3キロメートルの距離です。森林公園への行き方を尋ねられることが多いですね。また、公園内でのイベント情報などを聞いてこられる方もいらっしゃいます。これまでいろいろな駅で勤務してきましたが、他の駅と比較するとお客様と接する機会が多いですね。
Q お客様へのサービスやおもてなしについて何か取り組んでいますか。
A 駅長の私を含め、駅職員全員でお客様に喜んでもらえるアイディアを出し合っています。
森林公園駅にいらっしゃるお客様は親子連れが多いので、まずはお子様に喜んでいただくことが重要だと思っています。お子様に喜んでいただければ、お父さまやお母さまからも自然に笑顔をいただくことができます。
また、4、5年前から、お客様に喜んでいただけるような季節ごとの駅の飾り付けやパネル展示などを年間計画を立てて取り組んでいます。
Q 具体的な取組内容を教えてください。
A 駅構内に記念撮影用の電車パネルを設置しています。この電車パネルは、パネルに描いた電車の窓部分から顔を出すことができます。小さなお子様用に立ち台も用意しており、お客様からは好評を得ています。
また、駅を利用するお客様に季節感を味わっていただくための演出も行っています。具体的な例を挙げると、子どもの日に駅構内に鯉のぼりを飾ったり、夏には駅職員手づくりのうちわを展示しています。こうした取組により、お客様から駅職員に話しかけていただく機会も自然と増えました。
Q 苦労したことはありますか。
A 駅職員は24時間勤務体制なので、通常業務の空き時間にアイディアを出し合っています。
また、実際に展示品などをつくる段階になると、業務との兼ね合いでどうしても時間が足りなくなります。費用の問題もありますね。どうしたらお金をかけないでお客様に喜んでいただけるか悩むこともあります。
Q お客様からの反応で印象に残っていることはありますか。
A 今年のゴールデンウィーク中に、駅職員の帽子をかたどったミニチュアの帽子を用意して、それをお子様にかぶっていただき記念撮影をするという企画を立てました。駅の窓口に貼り紙をして周知したのですが、すごく受けが良かったです。駅の構内で、お子様たちが帽子をかぶり喜んで記念撮影している姿を見て嬉しくなりました。
また、駅構内にプラレール(プラスティックのパーツを組み立てて線路を作り、その上をモーター駆動の列車を走らせる玩具)を設置していますが、電車の待ち時間にお子様と一緒にお父さまが興味深く見ておられる姿をよく見かけます。親子で楽しく会話していただいているようです。
Q 今後の抱負などをお聞かせください。
A ちょっとしたアイディアでお金をかけなくてもお客様に喜んでいただけることはたくさんあると思います。森林公園駅でも電車パネルやプラレールの設置などによりお客様に喜んでいただいており、成果が出ています。
最近、東武東上線の各駅では、子どもの日に新聞で折った兜を配布したり、七夕飾りやクリスマスツリー飾りを設置するなど、お客様に喜んでいだだくための取組を行っています。森林公園駅も他の駅にアイディアで負けないよう頑張ります。
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